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アップとルーズ
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4年「国語」 2単元を1単元で!
説明のしかたについて考えよう~アップとルーズで伝える~
写真と文章で説明しよう~「仕事リーフレット」を作ろう~

Ⅰ はじめに

  「仕事リーフレット」を言語活動のゴールにして、「アップとルーズで伝える」で説明の仕方を学習する単元計画を考えみましょう。
 単純に考えると、「仕事リーフレット」は「説明文(アップとルーズで伝える)」を学習していなくても作成できます。しかし、本来は別々の単元で構成されているのですから、 だからこそ、「説明文(アップとルーズで伝える)」で、「どんな力を子ども達に育てたいか」を指導者が明確にしていることが重要である。


 

     
Ⅱ アップとルーズで伝える
 


     <光村図書ホームページ「年間指導計画」より>


1.単元名~教材名~
  2 説明のしかたについて考えよう~アップとルーズで伝える~

2.時数 8(読⑧)

3.主な指導事項◎○・  言語活動■  学習指導要領との対応◆
 ◎それぞれの段落が全体の中でどのような役割を果たしているかを考えなが   ら読むことができる。
 ◎写真と対応した部分に注意して読み取り,「アップ」と「ルーズ」それぞれの   特徴をまとめることができる。
 ■説明の文章を読み,説明の工夫について考えてまとめる
 ◆読(1)イ・エ,伝国(1)イ(ク)

4.学習活動(時数) ヌ
(1)①これまでに学習してきた説明文の説明のしかたについて振り返る。
  ②全文を読み,筆者の説明の工夫に関心をもつとともに,「上手な説明のし   かたを見つけよう」という学習課題を設定して,学習計画を立てる。

(2)③段落相互の関係を考えながら読み,文章の組み立てについて考える。
  ④写真と文章の対応を考える。
  ⑤第3段落と第1・2段落の関係を考える。

(3)⑥第1~3段落と同様に,第4~6段落の関係をとらえる。

(4)⑦第7・8段落を読み,その役割について考える。

(5~6)⑧全文を読み返し,段落の内容を短くまとめ,文章全体を概観する。
  ⑨各段落の文章全体に果たす役割について考える。

(7)⑩全文を読み,筆者が用いている説明の工夫についてまとめる

(8)⑪テレビや新聞,雑誌などで「アップ」と「ルーズ」の使われ方を見つけ,説明   するうえでのよさを調べ,報告し合う。
  ⑫学習を振り返り,まとめる。

5.評価規準
【関】・写真と文章を対応させて,説明的文章を興味をもって読もうとしている。
【読】・文章全体の構成と段落との関係を理解している。(1)イ
   ・写真と本文の対応関係を理解している。(1)エ
   ・対比・類比・補足・例示など,本文内の内容と内容の関係の幾つかを理解   している。
【言】・典型的な接続表現の意味を理解している。(1)イ(ク)

<用語解説>
 ①対比…二つのものを並べ合わせて、違いやそれぞれの特性を比べること。
 ②類比…比べ合わせること。比較。
 ③補足…不十分なところを付け足して、補うこと。
 ④例示…例として示すこと。例をあげて示すこと。

6.生活や他教科で生きる力/道徳や他教科と関連する題材
【総合的な学習の時間】情報の発信のしかたやその意図に目を向けさせる題材
【総合的な学習の時間】→対比しながら読む力 
               →図版と文章を対照させて読む力


         <「アップとルーズで伝える」教科書>

7.教科書
(1)リード文
 ◎説明の仕方について考えよう
 ・段落同士の関係に注意して読み、筆者が「何を、どのように説明しているか」  を考えよう

(2)大切
 ・段落と段落し、互いに関係しています。例えば、4段落と5段落が対比の関   係にあり、それが6段落でまとめられています。
 ・まとまりごとに何が書かれているかをとらえ、さらに、まとまり同士がどんな関係  かを考えると、文章の組み立てがよく分かります。


  


  Ⅲ 「仕事リーフレット」を作ろう
 

        <光村図書ホームページ「年間指導計画」より>

1.単元名~教材~名
  写真と文章で説明しよう~「仕事リーフレット」を作ろう~

2.時数7(書⑦)

3.主な指導事項◎○・  言語活動■   学習指導要領との対応◆
 ◎関心のあることから書くことを決め,書くうえで必要な事柄を調べることができ  る。
 ◎書こうとすることの中心を明確にして,写真と文章を対応させながら,段落相  互の関係に注意して文章を書くことができる。
 ○文章の敬体と常体との違いに注意しながら書くことができる。
 ■取材をし,写真と文章を工夫して組み合わせて,リーフレットを作成する。
 ◆書(1)ア・イ・ウ・エ,伝国(1)イ(エ)

4.学習活動(時数)
(1)①「写真と文章を使ったリーフレットを作る」という学習課題を設定し,学習計   画を立てる。
 ・身近にリーフレットがあれば,見てみる。

(
2~6)②「『仕事リーフレット』を作ろう」を読み,写真と文章で構成したリーフレッ     トを作る。
 ・題材を決め,取材のためのメモを作る。
 ・取材する。
 ・知らせたいことに合わせて「アップ」と「ルーズ」を組み合わせ,写真を選ぶ。
 ・取材したことから必要なことを選んだり,整理したりして写真と文章を対応させ,知らせたいことを説明する文章を200~300字程度で書く。
 ・レイアウトを考えて,リーフレットを仕上げる。

(7)③仕上げたリーフレットを発表する。

5.評価規準
【関】進んで材料を集めたり,分かりやすくまとめて書いたりしようとしている。
【書】・活動に合った題材を選んでいる。(1)ア
  ・内容のまとまりごとに段落に書き分けている。(1)イ
  ・写真と文章を対応させて書いている。(1)ウ
  ・敬体と常体が混在しないように書いている。(1)エ
【言】句読点を適切に打ち,必要な箇所は改行して書いている。(1)イ(エ)

6.生活や他教科で生きる力/道徳や他教科と関連する題材
【社会】地域の人々の仕事について目を向けさせる題材
【道徳・総合的な学習の時間】働くことの価値や意味について考えさせる題材
【社会・理科・総合的な学習の時間】
  →調査したことを記録し,報告する文章にまとめる力 
  →適切な写真を用いながら書きまとめる力


 

  
Ⅳ 合体単元計画「山下流」

  年間指導計画や教科書の載っていることを上記にまとめました。材料はそろいました。では、どのような合体単元計画を立てたら良いのでしょうか? 
 立案する場合のポイントは「児童の実態」を基に「子ども達に、どんな力をつけたいか」を教師自身が明確にする必要があります。


1.「説明文(アップとルーズで伝える)」で、どんな力を育てたいのか?

 そのために、前述した年間指導計画の「指導事項等」と「評価基準」を照応させて考えてみよう。


(1)主な指導事項◎○・  言語活動■  
 (A)◎それぞれの段落が全体の中でどのような役割を果たしているかを考えな    がら読むことができる。
 (B)◎写真と対応した部分に注意して読み取り,「アップ」と「ルーズ」それぞれ    の特徴をまとめることができる。
 (C)■説明の文章を読み,説明の工夫について考えてまとめる。

(2)評価基準
 【関】(ア)写真と文章を対応させて説明的文章を興味をもって読もうとしている。
 【読】(イ)文章全体の構成と段落との関係を理解している。
    (ウ)写真と本文の対応関係を理解している。
    (エ)対比・類比・補足・例示など,本文内の内容と内容の関係の幾つかを     理解している。
【言】(オ)典型的な接続表現の意味を理解している。

(3)照応させる

 
(A)◎それぞれの段落が全体の中でどのような役割を果たしているかを考    えながら読むことができる。
 【関】(ア)写真と文章を対応させて説明的文章を興味をもって読もうとしている。
 【読】(イ)文章全体の構成と段落との関係を理解している。
 【読】(エ)対比・類比・補足・例示など,本文内の内容と内容の関係の幾つかを理解している。

 
(B)◎写真と対応した部分に注意して読み取り,「アップ」と「ルーズ」それ   ぞれの特徴をまとめることができる。
 【読】(ウ)写真と本文の対応関係を理解している。

 (C)■説明の文章を読み,説明の工夫について考えてまとめる
 【言】(オ)典型的な接続表現の意味を理解している。


(4)読み取りのねらい
 ①写真と対応した部分に注意して読み取り,写真と本文の対応関係を理解し  ている。
 ②それぞれの段落が全体の中でどのような役割を果たしているか文章全体の  構成と段落との関係を理解している。


2.第一次1時
(1)学習の方向性と最終ゴールの設定

 T アップとルーズで伝えるで、どんな勉強すればいいのかな? →リード文に着目。

 P 説明の仕方について考えよう。
 P 段落同士の関係に注意して読み、筆者が「何をどのように説明しているか」  を考えよう

 T この勉強を生かして、最終的には「仕事リーフレット」を作成しようね。

 P リーフレットって何?
 
 T ゴールのリーフレットをはっきりさせよう。

 P パンフレットじゃないの? 

 T 辞典で調べてみよう。
  
<言語の意味>
・リーフレット…宣伝・広告や案内・説明などのための、一枚刷りの印刷物。
・パンフレット…案内・説明・広告などを記載した仮とじの小冊子。
・チラシ…広告・宣伝のために配る印刷物。多くは一枚刷りで新聞に折り込んで      配る。

 T まだ完成してないけれど、これが用紙です。1枚ですから、2つ折にします   から、4ページになるね。
  表紙が「はじめ」・見開きの2ページが「なか」・裏表紙が「おわり」になります。  今までのお知らせよりレベルアップさせるために、これから「アップとルーズで  伝える」で「説明の仕方について考え、段落同士の関係に注意して読み、筆  者が何を、どのように説明しているか」を勉強していこうね。


3.題名に着目して

T 題名は何だった?
P アップとルーズで伝えるです。
T アップとルーズで伝えるという題名だけれど、
 
 A アップとルーズとう言葉は、出てきているのかな?
 B アップとルーズって、何だろう?
 C アップとルーズで、何を伝えるの?

※・一人勉強の時間を確保している学級では、ABCのどれがいいのでしょう?
 ・学級の実態に合わせ、導入段階で全員が落ちない投げかけはABCのどれ  でしょう?


4.山下流の大まかな流れは

(1)題名に着目し、概観をつかみ、学習課題をつかむ
 
T1 題名は何だった?
Pn アップとルーズで伝えるです。
T2アップとルーズで伝えるという題名だけれど、アップとルーズとう言葉は、出て きているのかな? 読んでみよう。
Pn 音読する。

※「段落読み→8名」・「文(○)読み→三十数名」。現状の学級実態で「何を大切にしたいか」で選べば良い。

※音読の前に、意識してほしいことを再度確認する。今回は<アップとルーズとう言葉は、出てきているのかな?> 
※出ていた言葉をマーカー等で印しておくとより分かりやすい。

T3 出てきましたか?
Pn 出てきました。
T4 何段落に出てきました?
Pn 3段落に…。

※ 黒板に段落番札を貼りながら、「アップ」「ルーズ」と板書していく。
次のように板書が完成する。

   ⑧   ⑦   ⑥   ⑤   ④   ③   ②   ①
   ア    ア    ア    ア    ア    ア
   ル    ル    ル             ル

※ 言葉は出てきていないけれど、1段落は「ルーズ」で、2段落は「アップ」だと言う子が表れる。その時、何段落を読んだら、それが分かったのかを問い、3段落には「意味の説明」が書いてあることを意識づけると、問題(問い)「どんなちがいがあるのでしょうか」も書いてあると分かる。意識できなければ、3段落を音読させるとよい。

   ⑧   ⑦   ⑥    ⑤   ④    ③   ②   ①
   ア    ア    ア    ア    ア     ア
   ル    ル    ル               ル
                        問 意
                        い 味

※ この後、
・問いの答えは、何段落にあるのかな? → ④⑤だよ。⑥にもあるよ。
・板書に⑥「このように」と書く。
・①②は、いらないね。→はじめ。話題提示。はじめは③までだよ。
終わりは何段落?→⑥⑦⑧だよ。⑦⑧だよ。

<重要> 国語の読みは、「浅い読み(感覚の読み)→深い読み(明確な読み)」へと展開するので、一人の発言で学級全体が深い読みになったと考えてはいけない。

(例)P③を読んでアップとルーズの意味が分かったよ。
T○○さんは3段落にアップとルーズの意味が書いてあると言うのだね。
  と、段落で止めておく。概観をつかみ、学習課題をつかむ段階である。

(2)学習課題設定のいろいろ
<アップとルーズの意味は?>
<アップとルーズとでは、どんな違いがあるのでしょう>
<アップとルーズで、何を伝えるのかな?>
<はじめ・なか・おわりは、何段落かな?>

(3)ゴールへつなぐ課題
<リーフレット作りに、役立つ説明の仕方はあったかな?>
Pあった。←学習の成果で、<どんな説明の仕方なの?>
Pなかった。←教科書39Pの5行目の黒田さんの考えているように「アップとルーズ」の2枚の写真は絶対にリーフレット作りに生かそうよ。

(4)子どもの意識の流れを大切に!
 上記(2)(3)の課題は、教師が一方的に設定するのではなく、子ども達の読みが集中したり、バラバラになったり、矛盾した時に設定しよう。

(例)
T アップとルーズの意味が分かったと言うけれど、それは何段落に書いてある?
P 3段落。
T 3段落は「アップとルーズの意味」が書いてあるのだね。<どんな意味か?>  は、詳しく読む時にはっきりさせよう。

(例)
P 3段落には、問題文が書いてありました。
T 問題文(問いの文)は、3段落に書いてあるのだね。一度読んでみよう。「○読 み(1文読み)」すると3段落は何人で読むの? 
P 3人です。
T 3人に読んでもらい、どの文が問題文なのか、はっきりさせよう。
※ 音読する。
T 問題文は誰が読んだところ?
P ○○さん。
T ○○さんが読んだところが問題文だという人は手を上げて。みんなそうだんだ ね。どうして、その文が問題文だと分かったの? 教えて?
P だって、「どうして」と書いてあるから。「でしょう」と書いてあるから。
T 「どうして~~でしょう」は問題を出すときに使う言葉だね。では、3段落には、 問題文(問いの文)が書いてあるね。3段落の問題文の答えは、詳しく読む時に はっきりさせようね。また一つ課題ができました。<問題文の答えは?>
(注意)<問題文の答えは?>が読みの課題ではなく、詳しく読む時に明確な課   題へと変身させる。

(例)
T 今日は何を詳しく読むの?
P 3段落の<問題文の答えは?>をはっきりさせます。
T 問題文を読んでみよう。
P 音読させる。
T 筆者は何を問題についての?
P どんな違いがあるかです。
T ということは、今日課題を<どんなちがいがあるでしょう>でいいね。違いをはっきりさせるために、何と何を比べればいいの?
P アップとルーズです。
T 今日は、<アップとルーズで、どんなちがいがあるのか>をはっきりさせよう。 何段落を読んだらいいのかな?

(5)毎時間のまとめに
 <リーフレット作りに、役立つ説明の仕方>を書き貯めていく。
 つまり、説明の仕方・文のつなぎ方・言葉の使い方などで、表現力アイテムをゲットさせる関わりを大切にする。子ども達が気づかない場合は、教師がポイントを示すこともたいせつである。しかし、「そんな書き方を対比というのだよ。分かった」ではなく、子ども達が「対比」を自分たちで意識できる教師の関わりが必要です。


 

(例) 学習課題<アップとルーズで、どんなちがいがあるでしょう>


T 何段落を読んだらいいのかな?

P 3・4・5です。6・7・8段落も。

T 3段落から8段落まで読んでみよう。
※自立的な子どもを育てたいならば、読む範囲は子ども達に任せる。

P 音読する。

T 違いはあったかな?

P あった。反対みたい。
※「あった」というから、ノートに自分の考えを書こう。と言える。「なかった」とした ら、読む範囲を広げるか、狭めるか、の配慮がいる。 
※「筆者が3段落に問題文としてあげているのだから、たの段落に違いは絶対  に書いてあるはずだよ。」と励ましたり、これまで学習してきた説明文の構成を  想起させたりすることも大切な教師の関わりとなる。

T どんな違いがあると考えたの。聴かせて。

P アップは細かいところが分かって、ルーズは細かいところが分からない。それが違いです。

T 何段落に書いてあった?
※一人の発言で完結させない(全てを書かない)。「場所(何段落)」→「キーワー ド」→「明確化」が順序である。今回の発言で残す板書は「分かる・分からな  い」キーワードである。
  後で、分かると分からないの間に「しかし」や「でも」という逆接の接続語が使 われていることを意識化させたいからでもある。

P 4段落と5段落。同じです。

T 2つの段落を読んだら、違いが分かったの?

P だって、4段落はアップのことが書いてあり、5段落はルーズのことが書いてある。

P まだ違いはあります。ルーズは広い範囲のことが分かり、アップは分かりません。

T それも、4段落と5段落を読んで分かったの?

P はい。

P 6段落にも違いが書いてあります。1分目に「伝えたよれることと、伝えられな  いことがあります」と書いてあります。

P 6段落はまとめだよ。「このように」と書いてあるから。

T 6段落は4・5段落のまとめと言うの。賛成の人は手を上げて。分かった。

P 4・5段落は例をあげて、6段落でまとめていると思います。

T 具体的な違いは4段落と5段落を読まないと分からなくて、2つの段落をまとめ て言えることが6段落にあるのだよ。

T 4・5を先にはっきりさせる?、6を先にはっきりさせる?、どっちが先?
※子ども達は順番を好むことを知っておいてください。段落の内容が抽象と具体 に買われている場合は具体の方が分かりやすい。
※具体から抽象を導き出すことを帰納法、その逆を演繹法という。

P 4・5を先にはっきりさせる。

T 4・5には、「分かることと・分からないこと」が書いてあったね。分かることからス タートして、分からないことへ進もう。

P 4のアップで分かることは…略…。5のルーズで分かることは…略…。

T 4・5で分かることははっきりしたかな。

P はい。反対になっている。

T 分からないことは、

P 4のアップで分からないことは…略…。5のルーズで分からないことは…略…。

T さっき○○さんが言っていたのように反対になっているね。このことを6段落の まとめでは、何と言っているのだった?

P 伝えたよれることと、伝えられないことがあります。

T 6段落の言葉を使って「伝えたられることと、伝えられないこと」をまとめよう。

P やっぱり、反対になっています。

T 反対になっていると言える人は手を上げて? 何土何が反対なの?

P アップで伝えられることはルーズでは伝えられないくて、ルーズで伝えられることはアップでは伝えられないです。

T 4・5段落では「分かる・分からない」と言う言葉を使い、まとめの6段落では「  伝えられる・伝えられない」という言葉を使っていたね。言葉の使い方も考えて リーフレット作り生かしていこう。これは、アイテムとしてノートに書こうね。

T <リーフレット作りに、役立つ説明の仕方>は、もう一つあったのだけれど、気 づいたかな? 4と5を比べて読むと違いが分かる。言っていたね。<こんなこ とを何て言うか知っている?>。
※子ども達に意識化させるために発問した場合、知らなくて当然なので、「教科 書35Pに書いてあるよ」と投げかけ、子ども達に発見させる。

P 対比です。比べて違いをはっきりさせることを対比と言いますと書いてあります。

T 今日の学習課題<アップとルーズで、どんなちがいがあるでしょう>のまとめ には、「わかる・分からない」や「伝えられる・伝えられない」を使って書いてくだ さい。
 <リーフレット作りに、役立つ説明の仕方>については、「対比」と「言葉の使 い方」残してください。

(6)読むこと
 上記の<アップとルーズで、どんなちがいがあるでしょう>では、6段落の2文目への読みの意識は薄いです。それでいいのです。文章の全てを細かく読む時間は保証されていない現状だからです。大切なことは、書かれていることを根拠にして、課題解決の過程で「音読・考える・書く・話す・聴く」が子ども達一人一人の言語活動になっていることです。そして、小学校生活6年間の学習を通して「主張(考え)・根拠・理由のロジック」を身につけることです。
 


末尾に!

 全教師が意識しなければ育てられないことなので、学校ぐるみで国語教科の授業の重視に取り組んでいただくとうれしいです。


 平成25年10月31日。Y小学校O先生のご協力のお陰で、4年「アップとルーズで伝える」を公開することができます。
 本当は、O先生の授業前に公開したかったのですが、「リーフレット作り」をコールとした「アップとルーズで伝える」の合同単元で両教材をどう扱えば良いかを迷っている間に、O先生の研究授業となってしました。
 先日、O先生の授業を拝見し、公開に踏み切りました。これから入る先生方の参考になれば幸いです。

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