オフィス「和み」

ネットで「小学校教育」を支援・助言します。

脳内物質
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 敬意を表し、出典を最初に記します。

 平成26年8月27日(水) 午前9:00~ いしかわ総合スポーツセンターで開催された。親学びアドバイザー養成研修会で、「肝心かなめの脳科学」のご講演を拝聴しました。

  講師:文教大学教育学部教授・小児科専門医 成田 奈緒子氏
 
 不安解消物資「セロトニン」のお話でした。「子育ては脳育て」という考え方を小児科医である成田先生が解説されました。私はとても納得しました。同時に「指導者は知るべきである」と思いつき、理論を成田先生の考え方を参考にし、さらに、東京都教育委員会のHP(子供の教育支援プロジェクト)からプレゼン資料を頂き、教育に大切な「5つの脳内物資・成長ホルモン」を洗い出しました。
 教師の関わり・言葉遣い・配慮など「山下流の考え方が間違いない」と確信致しました。子ども達を導きたいと思っている先生の参考になれば幸いです。

1.3つの脳











①「からだの脳」脳幹・大脳辺縁系
  発達は0歳から。生きるための!

②「おりこうさんの脳」大脳皮質
  発達は1歳から。(中心は6~14歳) 
  言葉・勉強・運動・思考などの脳 コミュニケーションなど、
  人間らしい行動が出来る!

③「心の脳」 ①から②へのつながり
  発達は10歳から。(中心10~14歳)
  不安や怒りが起こっても、行動や言動を選ぶ脳。

    

2.脳を育てる





・脳の中には、たくさんの神経細胞がある。
・脳が機能するためには、この細胞がシナプスによってつながりあうことが大切。
・シナプスを作るには、毎日繰り返し与えられる「五感からの刺激」が大事である。
・「目・耳・口・鼻・肌の触れ合い」からの刺激によってシナプスをたくさん作ることが「脳を育てる」こと。






 いろいろな体験が蓄積させる。



  心の脳として機能する。

  

 3.脳内物質・神経伝達物質・成長ホルモン


①アドレナリン………→身体活動を高める
②ノルアドレナリン…→集中力が高まる
③ドーパミン…………→意欲ややる気を高める
④セロトニン…………→人の感情をコントロール
⑤メラトニン…………→細胞の酸化を防ぐ


       

 4.働きとつながり等

 ストレスを受けた時や危機的状況に陥ったと感じた時に、血中に放出される神経伝達物質です。このうちアドレナリンがストレスに対しての身体活動を高めるべく中心的に働き、ノルアドレナリンは主に気分を高揚させます。共に、過剰に生産されると極端な行動に走る原因となってしまいます。
 アドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質は、神経細胞のシナプスにおいて情報を伝えるために合成されます。その後、筋肉などに存在する受容体がアドレナリン・ノルアドレナリンを受け取ることで、体内の活動に影響を与えます。これにより細胞に精神や身体活動を伝え、ストレスを回避する方法を瞬時に探すことができるのです。


(1)アドレナリン
 ウォーキングなどの穏やかなスピードよりも、より速く走るランニングは効果的と言われます。ランニングだけではなく負荷が強めのスポーツを行い、心拍数と血圧を上げることで交感神経を活発にすることも有効です。大声を出すこともアドレナリンを分泌することにつながりますので、気合を出すなど格闘技的な動きも分泌が期待できるでしょう。
(2)ノルアドレナリン
 ノルアドレナリンは威圧や恐怖を感じると分泌されるので、他者から強い叱責を受ける機会があると効果的です。それによって集中力が高まるので、いわゆるアメとムチの方法に効果があることが解ります。30分以上継続して行うスポーツも、有効とされています。また、ノルアドレナリンを出すにはフェニルアラニン、チロシンというアミノ酸が必要です。これらが含まれる鰹、しらす、成分無調整牛乳、バナナ、ピーナッツ、大豆や小豆などにを摂取することで分泌を増やすことができます。
(3)ドーパミン
 ドーパミンは別名快楽物質と呼ばれ、達成感や高揚感を促して「楽しい」といったプラスの感情を持たらせれてくれますが、一方で大量に分泌されてしまうと、過剰な興奮を引き起こして、場合によっては幻覚などが現れたりします。セロトニンは、このドーパミンの暴走を止める働きを担っています。
 ドーパミンは意欲ややる気を高める興奮系の神経伝達物質の一つですが、楽しい気分の時に増えます。笑いもその一つですが、ガン細胞を攻撃するNK細胞の活性化と同様、作り笑いでも分泌促進効果があります。ただししっかり声を出して笑うことが大事です。そうすると脳がより笑ってると認識してくれます。

 リズミカルな軽い運動を取り入れることもおすすめします。1秒間に2回のリズムで体を動かすとドーパミンが効率よく分泌が促進されるようです。足踏み、手のひらを握っては開くなど単純な動作の繰り返しあるいはラジオ体操などが有効だといわれています。

 忘れててはならないのは食べ物です。ドーパミンは食べ物が原料ですので原料が不十分なら分泌を促進したところで不足してしまいます。神経伝達物質はタンパク質を原料としていますのでしっかりと補給してください。代謝に必要な酵素もタンパク質が原料ですし酵素の働きを高める補酵素としてのB6などビタミンB群も欠かすことができません。その他鉄などのミネラルも必要です。しっかりした栄養摂取が大事ではないでしょうか。
(4)セロトニン
 セロトニンとは、脳内にある神経伝達物質の一つであり「ドーパミン」「ノルアドレナリン」と共に人の感情をコントロールする物質です。また睡眠や体温といった生理機能にも関係し、主に「メラトニン」と密接な関係があります。
 現代病と呼ばれる鬱病やパニック障害は、セロトニンの不足が病気の発症の一つの要因と言われています。セロトニンは、脳内で分泌される物質の一つで、別名幸せホルモンと呼ばれています。セロトニンがしっかりと分泌されている人は、感情のコントロールが適切に保たれ、ストレスに強いと言われています。

 朝早い時間に太陽の光を浴びることで、脳が刺激されセロトニンの分泌量が多くなります。
(5)メラトニン
 メラトニンは睡眠や生活リズムを調整するだけでなく、若さや健康を保ったり、病気の予防や抑制、細胞の酸化を防ぐことにまで関わる重要なホルモンです。 メラトニンは一生のうち、幼児期に一番多く分泌され、歳を重ねる毎に分泌量が減っていきます。
 人はメラトニンの催眠作用により睡眠へと向かいます。そして、睡眠時には成長ホルモンと呼ばれるホルモンが分泌されます。 成長ホルモンの主な効果は、一般的によく知られているような子供の成長を促す(骨や身長を伸ばすなど)だけに留まらず、大人にとっても肌の再生、病気への抵抗力の維持、若さや健康を保つ、脂肪の燃焼など、我々の身体に様々な有益な効果があります。
 逆に、成長ホルモンが十分に分泌されないと、太りやすくなったり、肌が老化したり、疲れがとれない、病気になりやすい、など我々の身体機能に大きな影響を及ぼします。 成長ホルモンは睡眠中に分泌されますが、特に入眠後2時間くらいのノンレム睡眠の際に多く分泌されます。成長ホルモンをしっかりと分泌させるには、しっかりと睡眠をとる必要があり、そのためにはメラトニンが分泌されるようにする必要がある。

      

   

5.そのための基本


①朝日をたっぷり浴びよう 
②規則正しい生活習慣、生活リズムをつくろう 
③バランスの良い食事をとろう 
④リズミカルな運動をしよう 
⑤ポジティブシンキングをしよう

 
        
      

 

6.教師としての「性(さが)」    


   どんなシーンですか?  きっと、

 A君 「ぼくのボールを返してよ」

 B君 「だめだよ! ぼくが拾ったんだ!」



 「性(さが)」)と書いたのは、どうしても「注意・指導」の体験が多い教師なので、この場面はマイナス思考に捉えがちです。事実が分からないのですが、瞬間の場面把握で理解してしまう。それが「性」なのです。

7.ポジティブシンキング    


   どんなシーンですか? プラス思考で考えてください!







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